vol.02 よい出会いを

2015/05/01

osawa

新緑が目にしみて、1年の中で最も生命の輝きを感じる季節となりました。森羅万象ことごとく生かされている中で、人は霊止(ひと)としてどう生きるかにより、人生のゴールが違ってきます。

心の中にある欲望や自我、どんなに心をコントロールしようと思っても、人間の心は相対するものにより変わることを知っておきましょう。つまり、人は人との出会い、環境によって人生を大きく左右されるのです。

だからこそ、自らよい環境に身を置くように努め、またよい環境をつくり出すよう働きかけていくことが大切です。ほんの少しの心掛けで環境は好転していくものです。

まず、内からの身体と心の調和をはかることから始めましょう。悲しければ涙し、嬉しければ笑う。生きることは生かされていることと認識し、心清らかに、穏やかに、心豊かに生きることを努めてまいりましょう。具体的には、変化し続けるこの一瞬の中で、出会えた人に感謝し、発する言葉一つを大切にすることです。人を救う一言もあれば、人を傷つける一言もあります。心と言葉を調和させ、身近なところから、自分の周りから、思いやりや笑顔を広げていきましょう。

全国各地の道院はよい出会いの場となり得るところです。志を共にするよき仲間をつくり、支え合い高め合い、時に疲れた心を癒し元気を得る場です。金剛禅をもっと深く知ってみませんか。
(vol.2 2015/5/1)