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ふだん着の金剛禅

2016/08/01

vol.47 心の中の北極星

vol.47 心の中の北極星

 金剛禅の『教典』の最後は、「協力一致して理想境建設に邁進(まいしん)す」で締めくくられています。理想境建設は、いわば金剛禅の究極のスローガンです。鎮魂行ではじめて唱えるときは、何となく気恥ずかしいかもしれません。 たしかに、現実の社会を見れば、自分にとっての理想境なんてただの夢のように思えるかもし…
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2016/06/01

vol.46 仁のある暮らし

vol.46 仁のある暮らし

 “若し人あり、仁、義、忠、孝、礼の事を尽くさざれば…”と道訓で唱えている「仁」について掘り下げてみると、「人」が二人いて最小限の社会関係が作られたとき、自分だけではない他者に対して、どのような関係を持つことが人間にとって生きていく上で大切か、人間の霊性としての働きから、相手を人として尊重すること、…
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2016/04/01

vol.45 感謝

vol.45 感謝

 織田信長が好んだ「敦盛」の一説「人間50年、化天のうちを比ぶれば。。。。。」を中学生のころ聞き、自分には程遠い年齢だと思っていたのですが、時の流れは速いもので、私もその年になりました。 家族に祝ってもらいながら、改めてこれまで歩んできた道を振り返り、穴があったら入りたいほど恥ずかしいことをした思い…
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2016/02/01

vol.44 一歩一歩

vol.44 一歩一歩

 四国山地に位置する石いし鎚づち山は、西日本最高峰の山で、日本百名山の一つ。男性的な山容は、切り立つ断崖の岩稜と原生林に覆われ、四季折々に変化するとても魅力ある山だ。初めて登山したのは25年前。一歩一歩必死に登り、気付くと頂上にいて、その瞬間は登り切ったという達成感があり、とても嬉うれしく思った。し…
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2015/12/01

vol.43 まず実行の人たち

vol.43 まず実行の人たち

 9月、台風18号の豪雨により鬼怒川の堤防が決壊し、常総市が大きな被害を受けました。するとすぐに現地入りし、迅速に復旧活動に取り組まれる道院長・拳士の姿が見られました。同時に、全国各地の大会や講習会において募金活動が始まったと聞きました。同様の状況は、私の知っているだけでも、阪神・淡路大震災、東日本…
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2015/10/01

vol.42 過去という今を見つめ、感性を磨く

vol.42 過去という今を見つめ、感性を磨く

 自身の可能性や感性を磨くことは、いつかやってくる未来にするのではなく、常に過ぎ去っていく今の自分の可能性を信じてその先につながっていく未来への日々の修行です。 世間ではよく 「過去は変えられないけど、未来は変えられる」 と表現しますが、私は 「過去は変えられるけど、未来は変えられない」 というふう…
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2015/08/25

vol.41 いつでも己を磨く

vol.41 いつでも己を磨く

「苦しみは終始やってくる。どこでもあるからいつでも自己は磨ける」と言った人がいました。苦しみも心の持ち方で決まってくると思います。しかし、手前勝手な欲望である煩悩にまつわりつかれて安易な方へと流されがちになってしまい、なかなか変われない自分が嫌になって、修行を投げ出したくなることもあります。うぬぼれ…
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2015/04/21

vol.40 明るく、優しく、朗らかに!

vol.40 明るく、優しく、朗らかに!

 明るく、優しく、朗らかに!「お母さん、何か怒ってる?」「今日機嫌が悪い?」。娘から言われる言葉にハッとさせられることがよくあります。そう言われるのは、大抵心にゆとりがなく、眉間にしわを寄せて難しい顏をしているときです。家庭でも職場でも、心配事があったり、思うように物事が進まなかったりすると、ついし…
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2015/03/05

vol.39 言葉の力

vol.39 言葉の力

山中伸弥博士(京都大学iPS細胞研究所)の研究人生を励ました故事成語が「人間万事塞翁が馬」だと書かれたコラムを読んだことがある。これは飼っていた馬が逃げ、落胆したが雌馬を連れ帰り喜んだ。しかし今度は息子が落馬し骨折し怒ったが怪我のおかげで徴兵を免れた。人間の人生は幸・不幸が予測できないためいたずらに…
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2014/12/01

vol.38 受ける側に回り、多くの情報を得る

vol.38 受ける側に回り、多くの情報を得る


武階が上がり、道院で後進を指導する機会が増えるのに比例して、技を掛けられるよりも、掛ける回数が多くなりました。最近、これではいけない、技を掛け合う中で共に身心向上を図るという「組手主体」のあり方に戻らねばと、掛けられ役となっての指導を増やしてみました。すると、得られる情報がとても多いことに改めて気…
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2014/10/01

vol.37
 感謝の心が傲慢な心を包み込む

vol.37
 感謝の心が傲慢な心を包み込む

人間関係がうまく行かないときというのは、自分の中の「傲慢」な心が頭を覗かせているときです。

何事も慣れていないときに人は緊張して慎重になります。ミスしたとしても素直に反省したり、人からのアドバイスや注意も謙虚に耳を傾けることができます。しかし、慣れてきて徐々にミスをしなくなると自信が出てきます。自…
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2014/08/01

vol.36
 日々是修行

vol.36
 日々是修行

金剛禅の修行は日常のさまざまな出来事の中で実践してこそ、その価値があり実感できるものである。

しかし、私は長年そこに気付かず、金剛禅の修行を分かったつもりでいた。そして、金剛禅の修行が日常と切り離されたものになっていたように思う。そのような状態であるので、問題や課題から目を背け、自分を都合よく肯定…