少林寺拳法オンラインマガジン

桜の開花とともに、入園、入学、進学、入社と、新しい環境に一歩踏み出した人たちでいっぱいの季節です。

かつてはワクワクドキドキ、緊張感でこわばって見えた人たちも、最近ではどこかしら落ち着いて見えるのは私だけでしょうか。先日、あるフレッシュマンに「今の心境は？」と質問してみました。すると、「ネットでいろいろ評判や書き込みも調べましたからね。ま〜心配なのは人間関係だけっすね」という答えでした。冷めているというのか、夢がないというのか……。全ての人ではないと分かっていても、考え方の基準をネット情報に頼っている人があまりにも多いことに驚きます。
私も、便利だから何かにつけよく検索します。しかし、あまりにも無責任な書き込みを見たり、偏った調べ方をすると、判断を狂わされ、その先には、どんどんブラックホールに吸い込まれるような、危ない「思い込みの世界」が広がっています。毎日毎日「検索」しないと不安になるネット病ともいえる状態になると、さまざまな経験や意見を持つ生きた人間との触れ合いが困難になり、ネットで知りえた、実は“狭い社会”が自分にとっての全ての社会となり、その中にいる自分しか信じられなくなるようです。
他人と触れ合わなくても生きていける、とでも思っているのかもしれませんが、多くの人々と触れ合い、本気で関わり、笑って泣いて、怒って喜んで、そんな人生の方が面白いに決まっています。人との出会いや練り込んだ人間関係で、人間は成長・進化するものですから。
こんな時代だからこそ、少林寺拳法は面授面受、直接向き合うことにこだわります。
嬉しいときに一緒に喜んでくれる、そして悲しいときは一緒に涙を流し、背中を押してくれる、そんな仲間づくりをしませんか。