少年部指導の難しさ

2015/10/23

ph_arai

▼9月、千葉勝浦にある日本武道館研修センターで少林寺拳法指導者研修会が開催されました。中学・高校で少林寺拳法を指導する教職員と一般指導者に向けての研修会です。▼同会で、会報でも執筆中の菅野純先生の「少林寺拳法の教育的意義について」という講義がありました。基礎体力低下、教育格差、人間不信、愛情飢餓といった今の子どもたちの発達課題が取り上げられ、そんな子どもたちに対して「少林寺拳法の教育力」が有益であるという講義でした。▼その話を聞きながら、かつて指導した子どものことを思い出しました。いじめっ子でした。いくら叱ってもやめませんでした。あるとき別の保護者から、その子の親は妹ばかりを可愛がり、悪いことをしたときだけその子に注目する……その子は、自分を見てほしい、認めてほしいと思っていたんですね。▼その話を聞いてから接し方を変えました。「おまえちゃんとやれよ」と言って、出席係を任せて、通ってくる子どもたちのハンコを押させたんです。するといじめが減っていった……。その子を認めてあげるだけで変化していったんですね。▼指導者は、子どもの背景まで知り、あらゆる気配りができないと務まりません。連盟としても少年部指導を再点検し、改めて示したいと考えています。