vol.13 拳のつながり
2010/11/19
ある日の昼下がり、携帯電話に着信と留守電が入った。留守電を聞いてみると受験勉強のため休眠していた3人の中学生拳士の1人からだった。
その拳士に電話をかけると、3人の中学生がそれぞれの志望校に合格したとの知らせであった。そして、今から私の家に来てくれるというのだ。わざわざ、報告に来てくれることに感謝しながら、彼らを待っているとインターホンが鳴った。応答するとやはり彼らである。
彼らは合格の報告をした後私に、「お世話になったから」と言って小包をくれた。きょう、わざわざ百貨店まで足を運んで購入したとのこと。中を開けてみると、きれいなオルゴールであった。彼らの気持ちが本当に心からうれしかった。
私は少林寺拳法を修行していて、感じることがある。拳のつながりである。近くにいても、離れていても、少林寺拳法によってつながっている。こんなすばらしいことがほかにあるだろうか。改めて、拳のつながりを思い起こし、少林寺拳法に、その法縁に感謝した。私は彼らに「教え」また「教えられた」そしてまたこれからも……。
(和歌山西脇道院・宇田康助)
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