“有ることが難しい”

2020/09/01

ph_arai

月に入りましたが、なお猛暑の厳しさとこのコロナウイルスの影響により、日々苦心されておられると思います。体調管理にはくれぐれもご留意下さい。

先々が読みづらい一方で、様々な工夫により前向きに各種活動が出来ないものかと日々検討を重ねている所です。これまで普通に行ってきたことが、出来なくなった時、多くの人々が、困惑し、途方に暮れました。改めて、これまでの「あたりまえ」が、心底「有難かった」と痛感しています。

「有難う」と言う文字は、有ることが難しいと書きます。これまでの「あたりまえ」が、難しい状況になったからこそ、「有難かったなあ」と、感謝の気持ちが沸き起こるのでしょう。

さて、これまでの有難かったことに感謝をしつつ、これからに焦点をあてて考えたいと思います。古今東西、大小を問わず、組織の盛衰は、メンテナンスが大切です。長期継続や急成長の組織は、あらゆるものが複雑になり、顧客や従業員の満足度が低下し、中枢者ですら全体像がつかみにくくなり、関係者はストレスを感じるようになります。

少林寺拳法は、創始より73年間、創始目的を大切にしながら、常に時代に照らし合わせた運営を心掛けてきました。しかし、その組織を俯瞰して見てみた時、多くの行事や会議、出張に忙殺される中、すべてを止めて、再構築する時間を持てないかと思い続けてきました。

そのような中で、ある日を境に、組織のあらゆるものがストップしました。これは、この新型コロナ問題が終息した暁に備え、再構築するチャンス到来ととらえることも出来ます。

NHKの東京リボーン「渋谷迷宮大改造」ではありませんが、少林寺拳法が今後も社会に役立ち、運動体としても機能し続けるよう、改めて、これまでの固定観念を払拭しながら、その最善の姿を、皆様方と熟考して行きたいと思います。