vol.02 私の居場所

2009/01/01

aun_i_vol02流れる汗も気にせず思いっきり体を動かす。何て爽快なのだろう。どんなに疲れていても、学校で嫌なことがあっても、私の足は稽古に向かうときに軽快になる。そこに私の居場所があるからだ。

鎮魂行では、まだ読本や教典を持っていない新入門の子のところに、気づいた子がさっと行って読本を貸したり、相手が小さい子だと、読んでいる個所を指差しながら一緒に唱和したりしている。誰に指示されたわけでもないのに、小学生の子も当たり前に、他人を気遣っていることに感動させられる。

また「本当の強さはどんなときにも優しさを貫くこと」など、鎮魂行の後に聞く先生の話はいつも私を勇気づけてくれる。学校で友達に誤解され落ち込んでいたときも、先生の話を聞いて勇気をもらい、自分から友達に声をかけて仲直りができた。

自分の居場所があるという安心感は、人見知りだった私を、自信を持って行動できる人間に変えてくれた。休憩時間に小さい子たちが私の手を握ってぶら下がる。今度は私がこの子たちに「本当の強さ、優しさ」を伝えたいと思う。
(春日井鷹来道院・安藤柚美香・16)

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