2020年春号 Leader’s note

2020/05/01

2020春号 Leader’s note(PDF原稿はこちら)

◆宗 昂馬新代表への期待と思い 2020年度の課題と方針

元号が平成から令和に代わり、西暦は2020年代に入りました。少林寺拳法も新時代を迎え、新たなる一歩を 踏み出しました。現在、少林寺拳法師家は第三世の代となりました。宗 昂馬師家の35歳という年齢には、バイタリティー溢れる若さがあります。当連盟職員にも、 20代前半から30代後半の者がおります。その世代と共に、 少林寺拳法を新時代にふさわしい「在り方」に発展させてくださることを期待しております。

◆新2020年度の課題と方針

3月末、世界の国々では、集団感染、爆発的感染拡大や、非常事態宣言が発せられ、都市封鎖までも行われる状況となりました。日本国においては、 刻々と感染者が増加している状況を考 慮し、本年7月までの集合型行事について、全て開催を断念する方向となりました。

合宿や各種研修会を楽しみにされてきた学生や会員の皆さん、そして、大会に向けて、熱心に修行されてきた拳士の皆さんのことを思いますと、断腸の思いです。開催中止にあたっては、 参加予定者の経済的損失を最小限度にとどめ、安全・安心にこの時期を過ごすことを優先しました。併せて、少林寺拳法は地元でも特別な目で見られていますので、地元を守らなければ、という気持ちもありました。

新年度のスタートから厳しい社会状況ですが、少林寺拳法の「人づくりによる国づくり」という志は、推進をやめてはいけません。このようなタイミングだからこそ、 拳士が希望を持てるような、「活気ある支部運営」を目指して、様々な情報を発信していくことが重要です。

◆2020年度の主な重点課題 (一部抜粋)

【1】指導技術の向上と共有化 〜「在宅研修用教材」の制作と提供〜

①時代に即した「より良い指導者像」と、「指導技術の向上計画」の確認

②指導者用の「支部運営と指導技術の向上」参考資料の提供

③暴力、体罰、ハラスメント等の根絶促進、安全管理の徹底

集合研修は中止となりましたが、在 宅研修用教材を一財連盟にて制作し、 全国の支部長に提供し、形態を変えて研修を継続します。制作された教材は、現場で役立つ、各分野に合った指導者マインド・指導法を紹介、解説し、種別に特化した資料となっております。

【2】発信力の高い組織づくり

①SNS発信の強化(個人の魅力を発信、動画コンテンツの充実等)

②各行事への動員を強化(研修会・講習会等の一覧化、チラシの配布等)

今では電子媒体での広報活動は当たり前となっております。現在の一財連 盟の広報活動は、SNSなどへのアプローチが充実しているとは言えませ ん。今後は、会員・後援者の皆さまへ の情報提供と併せて、さまざまなコンテンツを、お送りできるようにしていきます。また、各種メディアや取材などに、積極的に対応していきたいと思います。

少林寺拳法には、様々な年代の拳士がいます。各年代に応じたニーズを踏まえ、復帰される方や、これから新規入会される方々にとって、老若男女問 わず敷居の低い、「生きる力を養える武道」を本年度も広く広報していきま す。

【3】職域の活動普及の促進〜「復帰」の呼びかけ〜

現在、企業や官公庁など各種業界で活躍しているOB・OGの方々に復帰 を呼びかけ、職域支部の充実を促します。職域支部の充実は、高校・大学等の少林寺拳法部で活躍した拳士の継続にも繋がります。

【4】ガバナンス

社会に安心されるガバナンスを追求し、一財連盟の目的である、理想境建設に邁進してまいります。

◆新年度抱負 「志あれば道は必ずひらける」

ここ数年、地震や暴風雨に加えて、 新春はじめから世界に猛威を振るっているウイルス災害まで、様々な厄災が 我々の前に立ちはだかっています。また、日々進化を続ける情報社会は目まぐるしく変化し、何が起こるか予測できない「未知の時代」です。そんな時代だからこそ、「それもいいね!」や「これもいいね!」といっ た、柔軟な発想、そして「否定的」ではなく、「肯定的」な気持ちが大切です。開祖宗 道臣先生が、こんな言葉を遺されています。

「志あれば道は必ずひらける」

この言葉は、開祖の「志」と「行動力」 が表れている言葉だと思います。ここで云う、開祖の「志」とは、自分自身の心を、自己決定した目的に向かって 動かし、目標をたてることではないで しょうか。予期せぬ壁にぶち当たり、自分の不運を嘆くだけでは、解決の糸口は見えてきません。苦難の中にあっても、断じて事をなしていく強い気持ちがあれば、道は必ずひらけます。志に年齢は関係ありません。皆さんも「志」を強く持って、活動してまいりましょう。

本年度も、一般財団法人として、日本国民の公益に寄与するための、健全な事業展開と運営を行ってまいります。

皆様のご理解とご協力をよろしくお願いいたします。