Vol.123 雨にも負けず、人格を高め志あるリーダーに
2025/06/01

合掌
6月に入り、雨に恵まれる季節となりました。
さて、近年の社会情勢に目を向けると、物価や燃料費の高騰、生活必需品の流通不安、さらには令和版の「米騒動」とも呼ばれる混乱など、私たちの暮らしを揺るがす出来事が続いています。これまで当たり前に享受していた安定が、ふとしたきっかけで崩れることを思い知らされる日々でもあります。
こうした時代にあって、私たちは改めて人格を高めることの大切さを見つめ直さねばなりません。冷静に、誠実に物事を見つめ、変化の中でも揺らがぬ判断をくだす力は、一朝一夕に得られるものではありません。それは、道院での修練を通して、日々の暮らしの中で、自らを省みて積み重ねることによって育まれていきます。
開祖は、影響力のある立場にある者の人格や考え方によって物事に大きな差があることに気づかれ、「人、人、人、すべては人の質にある」と悟られました。上記のような社会問題を他人事とせず、自らの力で変えていく意思と力を持ち合わせ、周囲を引っ張っていけるリーダーを増やすことで世の中を良くしていこうとされました。
金剛禅では数年前から理念を明確に定め、「物心両面において調和のとれた、平和で豊かな社会づくりに貢献する」ために「金剛禅運動(幸福運動)を先導する、優れた道院⾧をつくる」ことを打ち出しています。折しも先月は、本山で道院長講習会1次・2次が行われ、多くの道院長達が帰山して研鑽に励みました。そしてまさに今、道院長資格認定研修会が行われており、15名の方が将来の道院長となるべく熱心に受講されています。開祖の理想境にはまだ程遠いのかもしれませんが、着実に進んでいっています。
門信徒一人一人が金剛禅運動の原動力です。道院長を中心として、全員が理想境に向けて取り組んでいきましょう。2025年も半年が過ぎようとしています。どうか、この6月も雨に負けず道院に通い続けてください。そして楽しみながら徳を育み、豊かな社会づくりに貢献していきましょう。
合掌再拝
≪金剛禅教団の理念≫
全門信徒・道院⾧・役職員が人格を高め、幸福を追求するとともに、金剛禅の価値を創造し、物心両面において調和のとれた、平和で豊かな社会づくりに貢献する。
一、人間本来の使命を自覚し、たゆまず自己変革し続ける人をつくる。
一、社会変革に果敢に取り組む、志あるリーダーをつくる。
一、金剛禅運動(幸福運動)を先導する、優れた道院⾧をつくる。