Vol.110 弱さを見つめ成長へと

2024/05/01

osawa

合掌
 5月になりました。
 新年度がはじまり早くも一か月が過ぎました。身も心も新しい環境にようやく慣れ、さらにGWを迎えほっと一息つけたというところではないでしょうか。
 新しい環境ともなれば、これまでと同じやり方が通用せず、思うようにうまくいかない場面もいくらか出てきます。そのような時に、自分の弱さと適切に向き合うことができれば、成長し強くなることができます。逆に、成長できなければ身心のバランスを崩し、集中力ややる気が続かなくなるなど、五月病というものもこのようなところから来ていると言われています。
 自分自身の弱さを見つめたときに、それを放っておくこともできます。しかし、同じような困難に遭遇した時に、結局はそこでまた悩み苦しむようになります。またそのような人がいたら、助けてあげなければなりませんが、助け方によってはその人の成長の機会を奪い、やはり同じような困難に遭遇した時に悩み苦しむことになります。
 人は、いつかは強くならなければなりません。開祖は少林寺拳法という手段によって、不幸や災難に打ち克つための力をその人の内側に作らせようとしました。それも自分一人が強くなるのではなく、仲間と共に高め合える行法として遺されました。
 自分の弱さを見つめ、自ら成長し、そういった人が今度は地域で力を発揮して地域を元気にする。その活動のエネルギーを広げることで社会全体が明るくなっていきます。
 5月は全国各地の道院で開祖忌法要と社会に貢献する「宗道臣デー」活動が行われます。開祖の遺徳を偲ぶと共に、修練で培った強さを地域で発揮しながら、今月も共に金剛禅運動に邁進していきましょう。
合掌再拝