Vol.112 願いを持つ
2024/07/01
合掌
7月になりました。
七夕に向けて、多度津町内でもあちこちで子どもたちの願いごとが書かれた短冊を目にするようになりました。
開祖が指導者向けに執筆された少林寺拳法教範の第一編「金剛禅の主張と願い」の註には、「人間はつねに願いを心の中にもつべきである。願いを強くもてばどんなに苦しいつらいことでも耐え、突破することができるものである。」と力強い言葉が書かれています。
もちろん願いというのは書けば叶ったり、神仏が勝手に叶えてくれたりするものではありません。それを書いた本人の努力が大事なのは言うまでもありませんが、短冊に願いごとを書くという行為そのものが大事だと思います。
自分が何を願っているのか、何を達成したいのかを言葉に表し、それを自分の内側に留めおかずに、人目に触れるようにすること。そうすることで強く自分自身に誓うことになり、その達成に向けて努力する姿を見た周りの方が応援してくれるようになるので、より叶いやすくなるのではないでしょうか。
また、個人の願いだけでなく「交通事故死ゼロ」、「災害のない社会」、「二度と戦争の起きない世界」のように、自分以外に対する願いというのもあります。私たち門信徒は決して社会に無関心であってはなりません。自分の幸せだけでなく、他者の幸せも考えられる人間に、そしてそれを達成するための手助けとなるのが日々の修行です。その継続がよりよい社会を実現していくことにつながります。
2024年も半分が過ぎました。まずは願いを持つことから、そしてその願いを実現させることによって平和で豊かな社会を自分の周りから広げていきましょう。今月も共に金剛禅運動に邁進していきましょう。
合掌再拝