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Vol.134 開祖の思いを今に活かす

2026/05/01

osawa

合掌
 5月になりました。新年度が始まって一か月が過ぎ、新しい環境や役割にも少しずつ慣れてきた頃ではないでしょうか。一方で、ほっと一息つくこの時期だからこそ、知らず知らずのうちに身心の疲れが表れたり、思うように物事が進まなかったり、人間関係に悩むこともあるかもしれません。
 そのような時こそ、私たちは原点に立ち返ることが大切です。5月12日は開祖宗道臣先生の命日であり、全国各地の道院では開祖忌法要が営まれます。開祖の遺徳を偲ぶとともに、少林寺拳法が何のために創始され、私たちが何を受け継いでいるのかをあらためて見つめ直す機会です。
 開祖は、「半ばは自己の幸せを 半ばは他人の幸せを」「人、人、人、すべては人の質にある」と説かれました。自分自身を高めることと、人の幸せのために尽くすことは、決して別々のものではありません。日々の修行によって自らを整え、その力を周囲の人々のために役立てていくところに、金剛禅の歩む道があります。時代が移り変わり、社会の姿や暮らし方が変わったとしても、開祖の教えは人が人としてより良く生きるための不変の真理であり、今なお私たちを照らす道しるべです。
 開祖を直接知らない世代が増えてきました。しかし、その教えと願いは今も変わることなく生き続けています。人とのつながりの大切さや、自らを確立しながら他者とともに幸せを築いていく生き方は、現代を生きる私たちにとっても必要なものです。年に一度でも、教範や法話に触れ、開祖の思いを学び、自分は周囲の幸せのために何ができるかを問い直してみてください。
 若葉の緑がいよいよ深まる季節です。どうか健康に留意され、開祖の思いを今の社会の中で実践しながら、今月も共に修行に励み、金剛禅運動に邁進してまいりましょう。
合掌再拝