vol.20 調和の源は「良さを見出すこと」

2016/11/01

osawa

合 掌
 本山に隣接する桃陵公園の木々も黄色や紅色に移ろい、秋もいよいよ深まりはじめているようです。季節の変化を感じるということは、それ自体が「無常」を感じているといえます。大いなる力の中に身を委ね、ありのままを感じることが、心の浄化(リセット、癒し、ストレス解消等々)になり、明日への活力源につながるのではないでしょうか。
 さて、10月は全国各地で秋祭りが執り行われたことと思います。ここ多度津でも本山達磨祭、多度津フェスティバル、JR汽車ポッポ祭り、健康フェスタ、航空ショーをはじめ各地の神社の秋祭りが催されました。多くの方が訪れそれぞれに楽しんだことでしょう。
 華やかで楽しい一日のために、一年がかりで企画・準備し当日も運営する縁の下の力持ちもいます。また、来場者に溶け込み、楽しませ、笑顔を引き出させているスタッフもいます。おそらくこの人達は当日来場者として楽しんだ方たちよりも、もっと多くの楽しさや、達成感、幸福感を味わったことでしょう。有志が集まり長い時間をかけて協力する。それぞれが調和することなくして成し遂げることは出来ません。そして来場者の笑顔という最高のご褒美をいただける。「自分のしたことで相手が喜んでくれる」こんな幸せなことはないですよね。さらにみんなで協力して、頂いた笑顔なら喜びもひとしおです。
 何事も参加することが大切です。閉じこもっていても、同じ毎日を繰り返してもなんの変化も訪れません。いつもと違う行動が変化のきっかけになるのです。できることなら、企画・運営する側に参加してみませんか。大変なこともありますが、もっと大きな得るものが必ずあります。
 「人間は一人では生きて行けない」、他との関わりがなく、調和していなければ、衝突したり、競ったり、争ったりすることになります。関わりを大切にし、調和していれば挨拶から始まり常に笑顔です。調和するための源は、「良さを見出すこと」です。相手の良さをリスペクトし、自分の良さもリスペクトしてもらう。調和された時、そのエネルギーは何倍にもなり、あらゆる可能性が開花します。
 人とひとが寄り添い妥協ではない調和こそが人として生きる活力となり、生きる力を育むと信じ、実践する運動をわたくしたち金剛禅は展開しています。
 「良いご縁がありますように。」
合掌再拝