vol.44 道院長の指導のもと相対演練で光り輝く
2018/11/01
合 掌
震災、豪雨災害で被災された皆様に、心よりお見舞い申し上げます。被災地の一日も早い復旧・復興を心よりお祈り申し上げます。
一雨ごとに朝晩の冷え込みが増し、秋の深まりを感じられる時候となりましたが、皆様にはご健勝でお過ごしのこととお喜び申し上げます。
さて先月20日、東海地方4県の教区が合同で講習会を開催し、100名を越える道院長と拳士、合せて400名が愛知県に集いました。県の垣根を越え大勢が会することは稀なことで、普段とは異なった環境、初めて向かい合う仲間との研鑽は大いに充実し、いつも以上に身心を磨く一日となりました。
今回の講習会に参加した道院長の拳士に対する思いはひとつ「道院長になってほしい」です。
この思いは、今回の講習会の技法修練や講話を通して、指導する喜び、金剛禅を社会に活かし、社会に貢献することの魅力に触れたことで、参加した拳士達に十分伝わったのではないかと実感しています。
私も楽しく、有意義に過ごさせていただきました。また、そこで感じたのは道院長の情熱、参加している拳士の幸福感です。
道院は人が集い、学び、汗をかき、喜びや幸せを得る場所です。そのような場を作り、指導し、維持する事に喜びや幸福を感じ、情熱を注ぐのが道院長です。それゆえ、道院長の笑顔も汗も光り輝いているのです。金剛禅教団の根幹はこの道院長の情熱によって支えられています。その道院長が感じている喜びや幸福感を次の世代の拳士と共有すること。道院長の情熱に触れ、道院長に憧れる人材を育成することこそが金剛禅の布教の礎です。
これは、少林寺拳法の修練は相対(二人一組)で行うことにも通じます。力強く握られた手首、しかし道院長の指導の通り動いてみるとスーッと抜けることに、最初は不思議に感じたことでしょう。「肩の力を抜いてみよう」その指示通りにすることで上達したはずです。「相手の気持ちを感じてみよう」という道院長の言葉で心に余裕ができ、相手をリスペクトできるようになったはずです。「柔軟に考えてみよう」というアドバイスでさらに上達し、人生も楽しくなったはずです。今回の会場でも修練相手に声を掛け合う姿が目に映りました。仕事でも人間関係でも共通している事ばかり。ひとりではなく相対だから気づきを得ることが出来、喜びも倍になる。この講習会中、参加者が大きな幸福感を感じている姿を数多く見ることができました。
さあ、今月も相対での修行を通じ、互いに身心を練磨し、道院長から引き継いだ笑顔と幸せを放射し、輝いてゆきましょう。
合掌再拝