Vol.71 感謝の念を持ち、教えの実践で恩に報いる
2021/02/01

合掌
2月に入りました。2月10日は開祖宗道臣生誕の日で、今年で110年目となります。
開祖がこの世に生を受けたことで、少林寺拳法が創始され、私たちは金剛禅に入門する縁を得ました。そして師や仲間との出会いを得て、現在、私たちは修行を続けることができています。たった一人の人間から始まったものが、多くの人々の人生に影響を与え、私たちを結び付けていることを考えた時、開祖への感謝の気持ちが自然と湧いてきます。コロナ禍においても、少林寺拳法を通じて得られた仲間との絆はほどけることなく、むしろより強く、心のつながりを感じられるのではないでしょうか。
思えば私たちは、誰一人として一人では生きていません。多くの人に支えられ、自らも誰かを支えながら、助け合って生きています。自分が受けた恩を他の人に、地域へ、そして社会へ返し、世界の平和に貢献していけるように、また、そういう人を一人でも多く育てていきましょう。自分に関わる全てのものに対して感謝の気持ちを持つことは、金剛禅門信徒の修行法にある感謝行であり、人づくりの修行の一つです。今の時期、具体的には、医療従事者の方への感謝の念を忘れないようにすることです。昨年から続くコロナ禍にも関わらず、日々私たちの命と健康を守るため奮闘してくださっています。医療崩壊、医療体制の逼迫を防ぐためにも、まずは自分自身が感染しないようにすることが大切です。
守主攻従の教えを活かし、修練以外の時であっても、人と会うときには相手と適切な間合いを保ち、会話や食事の際、何か物に触れる時にも気を抜くことなく、徹底してウィルスから身を守ります。そして、健康を維持増進し、ストレスや疲れをため込まず、精神を安定させることで、平常心を保つことができます。日々の修練で学んだことを実践し、ぜひそれを周りの人にも伝えていってください。その具体的な行動の一つ一つが、医療従事者の負担を少しでも減らすことにつながります。
新型コロナウィルスに対するワクチンができ、希望は見えてきましたが、終息はまだまだ先になるでしょう。様々なことに感謝の念を持ち、具体的な行動をもって世の中に恩返しをしていく、そんな月にしていきたい。今月も共に金剛禅運動に邁進していきましょう。
合掌再拝