Vol.74 報恩の誠を尽くす

2021/05/01

osawa

合掌
 5月になりました。一部地域への緊急事態宣言、まん延防止等重点措置など、新型コロナウィルスによる影響は残念ながら続いております。しかし、高齢者へのワクチン接種が始まるなど、徐々に出口が近づいています。若葉が伸びていくように私たちも希望を持って進んでいきましょう。
 さて、5月12日は開祖宗道臣の命日であり、今年は開祖が生まれて110周年にあたります。例年であれば全国から道院長が集まって開祖忌法要が営まれますが、コロナの影響もあり、本山では職員のみで執り行う予定です。全国各地の道院においても、時期をずらしたり、オンラインを利用したりしながら法要が行われます。一同に会して行うことはかないませんが、大切なことは、開祖が少林寺拳法を創始した縁で、私たちが少林寺拳法に出会えたこと、それに関わる人々と出会えたことに感謝をし、開祖が目指された人づくりの思いを私たちが受け継いでいくことです。
 そして、行動を大切にする金剛禅では、ただ思うのではなく、宗道臣デー活動などの社会貢献活動を通じて、目に見える形で信条の一節にある「報恩の誠」を尽くしていくことが、本当の意味で開祖を偲ぶことにつながります。
 一人よりも大勢で、身内だけでなく地域のコミュニティや自治体を巻き込んで行うことで、社会を良い方向に変える原動力となっていくことでしょう。コロナ禍により大勢で集まることは叶いませんが、分散して複数のグループを作ってリーダーを置き、宗道臣デーの企画をオンラインで行い、道院で培った行動力で実践していくことで、もしかすると例年よりも大きなものが得られるかもしれません。5月を振り返った時に、集まりは制限されても、実りの多い活動ができた1か月になったと言えるように、今月は開祖に報恩の誠を尽くし、ともに修行に励んでまいりましょう。
合掌再拝