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Vol.85 初生の赤子として取り組む

2022/04/01

osawa

合掌
 4月になりました。新しい年度が始まり、進学や就職、転勤で環境ががらりと変わる方も多いでしょう。
 新しいことを始めたり、環境が変わったりする時には過去の経験が役立つときもあれば邪魔をすることもあります。私たちは日々の修練において、「初生の赤子として、真純単一に」取り組むことを学んでいます。我欲を押さえ、バランス感覚を持って、今やろうとしていることが理に適っているかどうかを見極めながら、良いスタートを切っていきたいものです。そうすれば、先にある不安よりもワクワク感が強くなります。楽しく取り組めるようになれば、意欲が湧き、成し遂げられることも増え、それによって、また一つ自分自身を成長させることにつながります。
 そして、門信徒としてもう一つ大切なことは、自分が成長するだけでなく、周囲の人を幸せにしていくことです。私たちは、困っている人がいたら助け、浮かない顔をしていたら声をかけ、普段から笑顔で人と接するなどを通して人を元気にする力を持っています。その周囲の人を幸せにする力をどうか存分に使ってください。私たちは「魂をダーマより受け、身体を父母より受け」ています。せっかく頂いているこの命、世のため人のために使っていきましょう。人に与えれば、必ず自分にも返ってきます。
 もし難しいことがあるとすれば、それは自分の心を動かすこと、ブレーキを外すことです。春の暖かな陽気を取り入れて心のブレーキを緩め、初生の赤子となって新しい環境に飛び込んでいきましょう。今月も共に金剛禅・幸福運動に邁進していきましょう。
合掌再拝