共に成長しあい、助け合うために

2024/02/16

 まず初めに、元日に発生いたしました「令和6年能登半島地震」において被災されたすべての皆様に対し、心よりお見舞い申し上げます。
 どうかお身体を大切にし、ご自身やご家族、周りの方の安全をできるかぎり確保してお過ごしください。
 一日も早く復旧し、皆さまが平穏な生活を取り戻すことができますよう、お祈りいたします。
 少林寺拳法グループにおきましても、皆さまと心を共にし、出来る限りの支援策を検討し、実施してまいります。

 さて、自然災害が発生したとき、諸外国の被災地では暴動や略奪が大量に発生し、社会が無秩序化する地域もあると言われています。しかし、日本において2011年3月11日に発生した東日本大震災の際には、そのような犯罪が発生しなかったと聞きます。被災者は自らが極度に困難な状況にあるにも関わらず、自身が足りているものは喜んで他者に与えて助け合う。このような被災地での行動に、世界中から称賛と感動が送られました。
 同じ日本人として、とても誇りに思います。

 一方で、この度の能登半島地震では、SNS等において虚偽の情報が流布されたほか、災害に便乗した寄付金詐欺等のトラブルも発生したと聞きます。被災者の皆様の困難な状況を出しにし、少しでも助けになろうとする人々の良心に付け込む、あまり非人道的な行為に悲しくなってしまいます。

 少林寺拳法は、「半ばは自己の幸せを 半ばは他人の幸せを」という創始者宗道臣の教えのもと、共に成長しあい、助け合う精神を大切にしてまいりました。

 まさに本気で他人のことを考え、その役に立つためには、自分の可能性を信じて自身の素養を高め、愛情を持って人に向き合うこと。それを実践するためには自信と勇気と行動力、そして慈悲心を養う必要があると、私たちは考えています。

 少林寺拳法を通じてこの精神を広め、世界中の人々が他者に思いやりをもって行動することができれば、真に世界に平和で豊かな社会を実現することができるのではないでしょうか。

 私たちはこれからも、この教えのもとに、この「運動」を続けてまいります。

合 掌