vol.17 鹿児島種子島宝来道院 道院長 西田薫

2011/07/25

少林寺拳法でふるさと種子島に貢献したい 私なりの人生を楽しんでいます
鹿児島種子島宝来道院 道院長 西田薫

中導師・正拳士五段、416期生。1964年、鹿児島県種子島生まれ。地元の高校を卒業後、種子島の教職員組合に勤める。ブルース・リーやジャッキー・ チェンに憧れ、アクションスターになれると勘違いしたまま1983年,鹿児島錦江道院に入門。2010年、鹿児島種子島宝来道院を設立、勘違いがいつのまにか生き甲斐となり現在に至る。

鹿児島種子島宝来道院 道院長 西田薫

道院長になろうと思ったきっかけは?
少林寺拳法を始めた時からずーっと、なんとなく道院長ができたら良いなと思っていたのですが、女性であることの遠慮と実力の無さに無理だとあきらめていました。そんな時、たまたま鹿児島県で行われた少年錬成大会に講師として来られた佐竹令子先生に出会い、佐竹先生のパワフルさと子供を飽きさせない指導力にすっかり心を動かされ、道院長に挑戦する気になりました。

 

aun_genki_vol2_3 道院での指導方針や指導法の工夫を教えてください。
恥ずかしながら、指導方針とか指導法とか、最近ではあんまり意識していません。最初は「こうあるべき!!!」と決めて行っていましたが、そのうち自分が 窮屈になってきてしまったのです。今は、みんなが楽しく練習できるようにいろいろ試しながらやっています。例えば、本の読み聞かせであったりゲームをしたり。とにかく自分がギスギスしないように気をつけて、一人ひとりの個性を生かせるように気をつけています。

 

aun_genki_vol2_2 道院長になって出会った感動のエピソードをお聞かせください。
道院長になって日が浅いので、まだ無いです。でも、道院長研修会などで女性道院長に会えたりすると嬉しくなります。それから、宿が同じになった道院長の 先生方と初対面にも関わらず、以前から知っていたかのように飲みながらいろんな話ができ、「1年後にまた会いましょう!」という挨拶を当たり前に交わし、つながっているんだな~という安心感がありホッとします。

道院長になる前に感動した出会いは、先にも言いました佐竹先生です。講習会で佐竹先生 の補佐として付いたとき、言葉ではなく行動で私に教えてくださいました。言葉にしなくても伝わる心が今でも忘れられません。ちなみに写真で私が着ているポ ロシャツの「つながろう日本」は佐竹先生の書です。このポロシャツは、東日本大震災の復興支援のために作成したもので、売り上げは被災地の子どもたちとそ れを応援する子どもたちの、心と心をつなぐ架け橋になるように、活動資金として使わせてもらいます。

 

aun_genki_vol2_4 道院長として、挑戦したいことや夢はありますか?
道院長になることが夢でした。それが実現した今、次の夢は、多度津と言ったら少林寺拳法と言われるように、種子島と言ったら少林寺拳法と言われるような元気な島にしたい。ふるさとに貢献していきたいです。大きな夢を語ってしまいました。

身近なことでは、鹿児島武専の生徒を増やしたい。皆さん武専に来て、一緒に少林寺拳法を楽しみましょう。

 

aun_genki_vol2_5 最後に、将来、指導者を目指す全国の拳士へエールをお願いします。
将来、指導者を目指す拳士の皆さん、特に女性拳士の皆さんへ。指導者になるということは、責任感や統率力、人より早い情報力や行動力などいろいろ求めら れます。でも、私が実際に道院長になって感じたのは、決して一人ではないということです。私を育ててくださった恩師・後藤正人鹿児島錦江道院道院長や、ここまで引っぱり上げてくれた先生方が、必ず傍にいて見守ってくれています。私はたくさんの方に助けられて、ここまで来ることができました。一人ではないと いうのはとても心強いことです。指導者だからといって、別に肩に力を入れて構えなくても良いのです(1年経って気付いたことですが……)。戸惑うこともありますが、その時々で変化を楽しみ、私なりの人生を楽しんでいます。エールというより、少林寺拳法を通じて人生を楽しみましょう!