vol.23 大和桜井西道院 道院長 青木寿子

2012/07/26

素直な心で、素直に生きよ
大和桜井西道院 道院長 青木寿子

中導師・正拳士四段、433期。1970年1月、滋賀県生まれ。85年、大阪府立勝山高等学校・少林寺拳法部に入会。88年、高校卒業後、大和桜井道院へ転籍。済生会中和病院 施設療養部に勤務する。95年2月、大和桜井西支部道場(のちに大和桜井西道院へ移行)設立、現在に至る。

大和桜井西道院 道院長 青木寿子

道院長になろうと思ったきっかけは?
元々は、教師になりたいという夢を持っていました。高校卒業後、師匠の下で自身の修行、そして幹部として少年・一般部の指導を任せられていくうちに、日々成長していく拳士の姿を見て指導者として喜びを感じ、道院長になることを決意しました。夢であった教師と道院長の姿を重ね合わせていたのかもしれませんね。

 
aun_genki_vol08_02道院での指導方針や、指導方法の工夫を教えてください。
「素直な心で、素直に生きよ」をモットーに! 子供の口から挨拶はもちろんのこと、「お願いします」「ありがとうございます」「すみません」などの言葉がきちんと言えるように繰り返し指導をしています。また何のために少林寺拳法をしているのかいつも拳士たちに問いかけ、自分がどのような人間になったらよいのかを考えさせ、修行を続けることの意味を確認し動機に繋げています。少林寺拳法の修行によって、嬉しいことも苦しいことも分かち合い思いやりを学んでもらいたい、また人は人に支えられて生きていることを実感してほしいです。拳士同士がお互い尊重し合って絆を深めていければ最高です。

 
aun_genki_vol08_03道院長になって出会った感動のエピソードをお聞かせください。
大和桜井西道院は、進学や就職などで休眠になった拳士とのつながりも深く、行事や道院に顔を出してくれたり、メールや電話で近状報告などをしてくれます。

先日、休眠拳士の河村亮介君から「僕たちは今年就職先が決まったのですが、東京・三重・大阪など皆がバラバラになってしまうので、その前に先生を囲んで会をしたい」という声がありました。会では、現役・休眠拳士が10人程度集まり、子供の頃のアルバムを見ながら合宿に行った時のことや大会に出場した時のことなど、思い出話に花が咲きました。

あの頃はまだまだあどけないやんちゃな少年少女でしたが、今では立派に成長し、看護師の道に進む子、会社員として勤める子、などそれぞれ夢に向って進んで行く姿を見て、道院長としてあらためて喜びを感じました。会の最後には後輩に対し、「次の集まりの時はお前が幹事をしてくれよ」と次の世代にバトンが渡されました。

共に汗を流した仲間とこのように集まることができ、これから社会へ旅立っていく子供たちを傍で見ることができる、いつまでもつながりを持てることは本当に嬉しいですね。これからも縁を大切に……指導者としての喜びここにあり。
※写真は1997年8月の夏合宿(奈良県曽爾にて)

 
aun_genki_vol08_04道院長として今後挑戦したいことや夢はありますか?
桜井小教区の道院長である、迎田展孝道院長と奥田眞弓道院長は、少林寺拳法に対しとても熱心で、情熱をもって取り組まれており、いつもパワーをもらっています。その先生方と共に、地域の方々に少林寺拳法の教えのすばらしさを知ってもらい、広めていきたいです。

少林寺拳法の教えを本当に理解していただければ必ず人は集まってきます。集まってくる方々にその思いが伝わり広がれば、少林寺拳法の目指す「平和で豊かな社会」の実現につながると確信しています。

今後も夢に向って、前進あるのみ。

 
aun_genki_vol08_05最後に、将来指導者を目指す全国の拳士にエールをお願いします。
何事もあきらめない精神を持ち、最後までやり通せば希望が見えてきます。時には迷っても、一歩一歩確実に前を見据えて行動すれば、夢は叶います。
Nothing is impossible to a willing heart.
(意欲的な心の持ち主にとっては、何事も不可能ではない)