vol.24 西濃北道院 道院長 加納博之

2012/09/26

自分で考え、行動できる人を育てる
西濃北道院 道院長 加納博之

中導師・准範士六段、4041966年12月、熊本県生まれ。82年、水俣中部支部道場に入門。1988年、西九州大学卒業後、(株)グレースカワダに勤務する。1992年、ニットー株式会社に入社、2001年、代表取締役社長に就任。2004年8月、西濃北道院設立、現在に至る。

西濃北道院 道院長 加納博之

道院長になろうと思ったきっかけは?
私の場合は、必然的であったと思います。約8年前、私は学生指導員を委嘱されていました。その時、本部職員の方に「学生の指導にあたるには、道院長の方が望ましい」と助言いただいたのが一番のきっかけです。ただ、以前から漠然と、自らの運営で道院を持ちたいと思う気持ちはありました。

 
aun_genki_vol09_02道院での指導方法の工夫を教えてください。
小学生の拳士が多いので、少年部指導講習会等を参考にさせていただき、修練に反映させています。笑顔の絶えない道院であり続けたいと思っています。

西濃北道院では、整列時に班分けして班長が最前列に並ぶようになっています。すべての班長は連盟事業課で購入した「班長」の袖章をつけています。そのことで班長としての誇りを持ち、本人のモチベーションが高まることはもちろんのこと、班の後輩拳士も自ら班長になりたいという気持ちをもってもらえるように仕向けています。

具体的には班別天地拳第一系や班別逆突きなどを行い、その場で点数を伝えます。子どもたちの集中力も高まり、結構いいですよ。

 
道院長になって出会った感動のエピソードをお聞かせください。
以前、小学校5年生で結構やんちゃな拳士が在籍していました。その子が学校で机・椅子等の片付けがあった際、自分から率先して片付けを行ったようです。感動した担任の先生が本人に書いた手紙を、私も見せてもらいました。日頃から「学校や社会に必要とされる人間になろう」と教えていたことが生かされていることを知り、とても嬉しく思いました。

また、少林寺拳法を始めて間もない小学2年生の拳士が、自宅でも靴を揃えるようになり、その子のおじいちゃんから「なんか恥ずかしくなり自分も揃えるようになりました」というお話をお伺いし、嬉しくなりました。

 
道院長として今後挑戦したいことや夢はありますか?
自分自身としては、大導師の補任です。レポートの提出が、なかなかできないんです(笑)。

やはり将来は、技術修練が思いっきりできる専有道場を持ちたいですね。仕事柄(建築業)すぐにできそうなんですが……とほほ

 
aun_genki_vol09_03最後に、将来指導者を目指す全国の拳士にエールをお願いします。
共に、この社会において「何が必要で自分に何ができるのか」を積極的に考え、常に感性を磨き、問題意識を持って行動できる人を一人でも多く育てていきましょう!