vol.27 流山北道院 道院長 渡部晶彦

2013/03/26

人生に役立つ少林寺拳法、厳しさと楽しさは表裏一体
流山北道院 道院長 渡部晶彦

大導師・准範士七段、434期生。1972年1月、東京都生まれ。90年、高校卒業後、不動産営業として働く。98年、会社を辞め、日本少林寺武道専門学 校(現・専門学校禅林学園)に入学。翌年、高等師範科を卒業。ホテルマンを経て、2008年2月、株式会社を設立、代表を務める。99年10月、流山北道 院設立、現在にいたる。

流山北道院 道院長 渡部晶彦

道院長になろうと思ったきっかけは?
少林寺拳法を始めた頃は、強さへの憧れしかありませんでした。まさか道院長になるとは思いませんでしたし、なれるとも思っていませんでした。しかし、社会人になり後輩がしだいに成長してきた時、少林寺拳法に明け暮れているにも関わらず現状に満足していない自分に気付きました。そこで日本少林寺武道専門学校に入学を決意し、そこで道院長になろうと決心しました。なお、武専本校への入学は、山崎博道禅林学園理事長との出会いがきっかけでもありました。
 

aun_genki_vol12_02道院での指導方法の工夫を教えてください。
子ども、大人を問わず、失敗を恐れず良いと思うことなら行動をしてみなさいと指導しています。気配り、心配りができた上で楽しい人生を構築してほしいと願っています。何かを達成した時、成功した時に、「あの苦労があったから」「あの辛い体験があったから」と言える、強い心を持って欲しいのです。辛い時期を越えて、そう思えるようになったころには、人として成長しているはずです。

人間関係の大切さを最重要として、そのコミュニケーション方法の大切な部分を、技術を通して会得して欲しいと願い技術指導にあたっています。護身にもなり、健康にもなり、人生に役立つ少林寺拳法であって欲しい。厳しさと楽しさは表裏一体です。
 

道院長になって出会った感動のエピソードをお聞かせください。
道院長であるからこそ出会えたすばらしい人たちが部内外を問わずいます。仕事上、全く違う分野の拳士と出会い、そのことで仕事が円滑に運んだこともありました。

道院設立14年目を迎え、私や道院運営を支えてくれる門下生が育ってくれていることが、今は一番嬉しく感じます。もちろん更なる成長を望みますが……
 

道院長として今後挑戦したいことや夢はありますか?
底辺の拡大としてコース制も取り入れていきたいと思いますが、やはり夢は、儀式、法話、易筋行等ができる専有道場の確保です。活動を堂々とできる道場がほしい、もっとこうしたいという気持ちが日に日に強くなっています。

それからもう一つは、道院で育ってくれた拳士が社会に出たとき、私の提供する会社でブレーンとして活躍し、真のリーダーになってもらうことです。そのためには私自身さらに精進しなければ。
 

aun_genki_vol12_03最後に、将来指導者を目指す全国の拳士にエールをお願いします。
道院長になる私のかつての仲間が増えてきたことがとても嬉しいです。道院長になるのをためらっている方も、考え方を少し変えるだけで、やって良かったと思える時が必ずきます。このすばらしい体験と感動を一人でも多くの方に味わってほしいです。