vol.28 春江南道院 道院長 渡辺竜彦

2013/05/26

やりがい、達成感、深みのある人生……道院長でしか味わえない生き甲斐がある
春江南道院 道院長 渡辺竜彦

大導師・准範士七段、488期生。1963年4月、福井県生まれ。1986年、愛知学院大学卒業後、福井市内家具店勤務を経て株式会社大黒堂に入社。 2006年より代表取締役に就任。89年、少林寺拳法福井社会保険センター支部で入会。2004年、春江南道院を設立、現在に至る。福井県少林寺拳法連盟 事務局長、福井県教区事務局長も務めている。

春江南道院 道院長 渡辺竜彦

aun_genki_vol13_02道院長になろうと思ったきっかけは?
少林寺拳法を通してたくさんの出会いとすばらしい仲間に出会えることができました。人の一生において、すばらしい仲間に出会えることが一番大きな宝であり、かけがえのないものだと思います。この感動をたくさんの人たちに伝えたくて、道院長になることを決意しました。
 

 

aun_genki_vol13_03道院での指導方法の工夫を教えてください。
少林寺拳法の技が上手になることもとても大切ですが、世の中(社会)に必要とされ、愛され、相手の気持ちに立って考えることができる人間になるよう……礼儀、思いやり、行動力等を特にうるさく(笑)言っています。人として当たり前のことをできるよう人間力向上に向けての指導を心がけています。
 

道院長になって出会った感動のエピソードをお聞かせください。
受験、進学などをきっかけに道院を離れた子供たちが、ことあるごとに道院を訪ねてきて、本当に嬉しそうにいろいろ話をしてくれます。「今は学業・部活動などが忙しいけど、必ず道院に戻ってくる」「苦しいときの心のバックボーンとして、この道院、少林寺拳法の思い出が支えになっている」等の話を聞いた時には本当に嬉しかったです。また、七段に合格した時、幹部拳士がお祝いのサプライズを企画してくれ、拳士全員で昇段を祝ってもらったことが、びっくりしましたがとても嬉しかったです。
 

aun_genki_vol13_04道院長として今後挑戦したいことや夢はありますか?
金剛禅の教えは「世のため、人のために」役立つ人間を一人でも多く育成し、そういった人たちによって住みよい街、住みよい社会を作っていくことだと思います。このすばらしい教えを道院内だけで完結することなく一歩外に踏み出していき、より広く地域に密着した活動(金剛禅の実践)を行っていきたいと思っています。そうすることによって必ずや金剛禅の賛同者が地域に増えていき、それが結果としてたくさんの仲間を生み、その仲間たちと力を合わせることによってすばらしい住みよい街を作っていく……この街に生まれた子供たちが「この街に生まれて本当によかったな」と思ってもらえる街になるためにも、より対外的な金剛禅の教えに即した活動を、たくさんの人たちを巻き込んで活動していきたいと思っています。

※昨年4月、地元(坂井市)に「坂井市応援隊」というボランティア組織を立ち上げました。ほぼ月に1~2回、主に子どもたちのためのボランティア活動を行っています。最初数十人から始まりましたが、現在お手伝いしてくれる会員は75人になりました。これも私の金剛禅運動と頑張っていきたいと思います。
 
aun_genki_vol13_05最後に、将来道院長を目指す全国の拳士にエールをお願いします。
喜びも悲しみも嬉しいことも、辛いことも道院長自身にダイレクトに伝わってきます。その意味ではハードなポジションかもしれませんが、やりがい、達成感、深みのある人生等、普通はなかなか味わえない生き甲斐を感じられると思います。しんどい時には、一人で悩まず、楽しい時には喜びを分ち合う……そういった泰然自若のスタイルで臨んでほしいと思います。