vol.46 名古屋伏屋道院 道院長 齋藤 宏

2016/06/01

つらい時には共に悲しみ、うれしい時には一緒に喜ぶ
名古屋伏屋道院 道院長 齋藤宏

中導師、正拳士、五段、613期
1981年8月1日生まれ34歳
出身地:和歌山県
中京大学卒。東海学生少林寺拳法連盟委員長を経験。在学中より、整体師になるべく、修行を積み、卒業後独立。2010年より自院を構え、代表を務める。
同じ頃、愛知十四山道院を引き継ぎ、道院長となる。
2013年、専有道場を現在の場所に移転し、名古屋伏屋道院に名称変更。
趣味はアウトドア。釣りは猛烈に好き。

名古屋伏屋道院 道院長 齋藤宏

道院長になろうと思ったきっかけは何でしょうか元気の素_47_01
 大学生の時に、学生連盟に入り、委員長を経験したことに始まり、社会人になっても少林寺拳法を続ける中で、全国各地のいろいろな方々とのご縁がありました。そこで出会ったたくさんの方々が、今の自分へと成長させてくださったのだと強く実感しています。
 そんなご縁によって成長できる素晴らしさを、もっと多くの人にも伝え経験してもらいたいと思い、またご縁のある方々への恩返しの気持ちも込めて道院長の道を選びました。

道院での指導方針や、指導法としての工夫を教えてください
 指導方針は、「門信徒全員が活躍し輝けること」。
 当道院の門信徒は比較的小学生が多いのですが、拳士自身がやる気に満ちて真剣に修行する楽しさを味わうことはもちろん、その保護者や家族のみなさんにもその姿を見て感動してもらいたいと思っています。
 指導法の工夫は、その日の修練の成果を見せ合う「演武発表会」を毎回最後に行うことです。ここで、お互いにどれだけ一生懸命頑張ったかを真剣に発表し、刺激しあいます。また、道院長や一般拳士が指導を行うだけでなく、歳の近い先輩少年拳士が後輩の少年拳士に基本作法や技などを教えることで、教える側の喜びや大変さを知り、思いやりも身につけられるよう心がけています。練習後には、保護者さんと少年拳士の成長ぶりや最近の悩みについてもお話するように心がけています。

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道院長になって出会った感動のエピソードをお聞かせください
 現在の場所へ専有道場を移転して再スタートを切りましたが、年を重ねるごとに門信徒たちの成長を見ることができ感動させられています。たとえば大会では、親や子、家族で一緒になって日頃の修練を頑張ってきた拳士が、成果を収め抱き合って喜んでいる姿に。そして同じ道院の保護者同士が拳士の成果を共に喜んでくれている姿に。また宗道臣デーなどの行事では、門信徒やその家族のみなさんがわきあいあいと取り組んでいる姿に、感動と共に活力をもらっています。
 それから昨年夏に父親を亡くした時には道院長の先生方からお声をかけていただき、慰められ励まされ、同年冬には第三子の長女が生まれ、その時にも道院長の先生方から祝福して頂きとてもうれしく思いました。このできごとの中で、つらい時には共に悲しみ、うれしい時には一緒に喜んでくれる仲間の心に感動し、「自分は一生少林寺拳法を続ける」という覚悟がより固いものとなりました。

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道院長として、今後挑戦したいことや夢などを語ってください
 名古屋伏屋道院となってから3年がたちましたが、道院幹部との協力体制をさらに強めて、これまで頑張ってきた門信徒すべてにさらなる活躍をしてほしいと思っています。同時に、現在狭い道場にて修練を行っていますが、そろそろここだけではみんなのパワーを収めきれなくなってきたとも感じています。今度は道院内での修練だけでなく、他道院との練習会や交流会を行ったり、地元への地域貢献の意味をこめて定期的な清掃活動を行ったりと外へ向けた活動もできればと考えているところです。

最後に、将来、道院長を目指す全国の拳士へ、ひと言エールをお願いします
 道院長になるには、少林寺拳法が漠然と好きというだけでは正直足りないと思います。いろいろな人たちとのご縁で生かされていることに感謝し、さらに 今度は自分の番と思いご縁を広げる気持ちが必要ではないでしょうか。
道院長は簡単ではありません。ですが熱い気持ちと高い意識があればいくらでもやりがいと感動が得られるものだと考えます。一緒に切磋琢磨し、拳士を輝かせ、少林寺拳法の今後を熱く語り合える道院長をお待ちしています!

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