vol.52 年に一度の合掌礼
2017/05/01
思えば35年前、九州の大学にすすんだ時、「強くなりたい」という思いから、何か武道を始めようと考えていたところ、キャンパスでクラブ勧誘していた先輩から「香川県出身で少林寺拳法以外に何をやるんだ」という殺し文句で少林寺拳法部に入部しました。在学中に少拳士弐段まで允可を受けることができましたが、就職とともに休眠し、25年間休眠状態が続いていました。
復帰したきっかけは、当時仕事や私生活で悩むことが増え、「なんとかしたい」と考えている時に、たまたま書店で目に止まったのが『少林寺拳法-愛の価値、力の理想-』でした。「そういえば大学生の頃は元気だったな。あの頃の自信に満ちた自分を取り戻したい。」と思い、近くの道院に籍をおくことにしました。
2010年12月に復帰して7年目になりましたが、道院長の勧めもあって、復帰直後から本山の講習会には欠かさず参加しています。講習会は全国の拳士とふれあうことで、少林寺拳法の懐の深さを感じ、道院とは違った刺激を受けています。
少林寺拳法から離れて悩んでいた頃は、大学時代は部活動ばかりしていたので、「あの頃もっと別な事を勉強していれば、今のような駄目な自分ではなかったのでは」と後悔していたこともありました。しかし復帰して程なくその思いは誤解であることに気づきました。今も昔も少林寺拳法は私に多くの元気と楽しみを与え、自信を持たせてくれます。私を少林寺拳法に導いてくれた先輩のあの一言と、私の周りのすべての拳士に感謝しています。
金剛禅講習会での新しい仲間との出会いや、そうして知り合った仲間との年に一度の合掌礼が楽しみで仕方ありません。
(善通寺中央道院 小野 哲)
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