vol.66 京都明珠道院 道院長 三井純一

2019/09/01

京都明珠道院 道院長 三井純一

京都府 京都明珠道院
道院長 三井純一
40歳 
次世代ネットワークプロジェクト委員

 

京都明珠道院 道院長 三井純一

考えるよりも行動

私の道院は、全国でも珍しく、京都翔英高等学校(学校長:堤 清彰 先生)という私立の学校の武道場を専有道場として修練をしています。これはこの学校が幸いにも少林寺拳法を正課に入れた学校であり、私も勤務していることで設立できたという経緯があります。

小学校1年生のとき、大阪美原道院に入門し、できることならいつかは道院長になりたいという想いはありました。私と同時に入門した父が先代の故 山内謙三 道院長の遺志を継いで道院長になったことから、その道を模索していたところ、タイミングよく道院長になれるチャンスがあったので「考えるよりも行動してみよう」ということで実現に至りました。

思い返せば、龍谷大学(足達靖彦 監督)に進学し、道院のような性格が強かった同少林寺拳法部に入部したことが私の人生をほぼ決めたとも言えます。

ただ、2回生の時に武専入学の許しを請おうと、当時ご健在であった故 梶原道全先生にご相談に行ったとき、「わしの指導を受けて道院長になろうと言うとは、お前は相当変わった人間だ」と笑顔で言われた時は腰を抜かしそうになりました。

地域と共生する活動を

道院の方針としては、所在地=学校に勤務している立場上、地域と密接した場所を創るべきだと思いました。学校のクラブ活動で生徒をランニングさせていた時に、近所に住む一人暮らしの高齢女性が「生徒さんたちがこの辺で活動してくれているおかげで変なセールス訪問がなくなった、これからも続けてほしい」と言われ、「あぁ、こんな形での地域貢献の仕方もあるのか」と実感したことが大きいと思います。若いメンバーで構成されている道院ですので、周辺地域の皆さんと共生できる活動をしていきたいと考えています。

門信徒には本校の教員も含まれているため、理解のある温かい環境で助かっています。また、学校を卒業した生徒が帰ってきて、道院で修行している姿を見ると胸が熱くなります。門信徒には「まずは仕事で認められて、金剛禅の活動に対し理解を得ることが優先」と話しています。

チャンス、行動、感謝

機が熟せばチャンスは巡ってくると考えます。そのチャンスを掴まえ、行動することが何より大切なことと改めて気づかされています。そして実は、周りの人々に支えられて自分は生きてきたのだということも実感しています。仕事もプライベートも、“今の自分”というのは、それまでどのように周囲の人々と関わってきたか?ということの答えです。

現代のような混沌とした世の中を、金剛禅が元気にしてあげること、そして世の中を元気にできる人たちがさらに多く集まることを願ってやみません。