vol.69 盛岡北道院 道院長 小原巧久

2020/03/01

盛岡北道院 道院長 小原巧久

生年月日 1976年5月2日 43歳
出身地  岩手県盛岡市
2008年 北東北東洋医療専門学校卒
2008年 おばら整骨院 開業

拳歴
1985年 盛岡みたけ支部道場入門(435期)
2000年 日本少林寺武道専門学校 師範科 卒
2012年 盛岡北道院 設立
中導師 大拳士 六段

盛岡北道院 道院長 小原巧久

思い立ったが吉日

20代前半の頃、日本少林寺武道専門学校・本校(当時)で2年間学んだことで、40代には道院を出したいと常々考えていました。しかし、2011年の東日本大震災を経験し「人間いつどうなるかわからない。やりたい事を先延ばしにせず今すぐやろう」と決心し、2012年に36歳で道院を設立しました。

道院長の交代ではなく道院を新しく設立したため、修練場所の確保から門信徒を集めることまで、すべて一からのスタートであり、苦労もありましたが周囲や家族、特に家内の理解と協力のお陰でなんとか軌道に乗せることができました。

また、数年前からは、少林寺拳法の行事や各種大会がある時は家族を連れていく事にしています。すると最近、娘は少林寺拳法の行事がある時は、どこか旅行に行けると思っており、少林寺拳法の行事を楽しみにしているようです。

道院の指導方針は、口先だけでなく自らが率先して動き、汗をかくようにしています。具体的には、法形や演武を指導する際には必ず示範をする。トレーニングをする場合には、門信徒より多くの回数をこなすようにしています。
  
全国各地にいる仲間との再会が励み

日本少林寺武道専門学校で学んだ仲間が全国各地におり、本山の講習会や研修会、また(一財)少林寺拳法連盟主催の全国大会などで再会することが楽しみの一つになっています。20代や30代前半の頃に仲間と再会した時には自分自身の話ばかりでしたが、最近はもっぱら門信徒の成長や道院運営、また指導法についての話題が中心です。

その中でも「いかに大人まで継続させることができるか」が一番大きな課題です。なぜなら、長く継続しなければ金剛禅の魅力を正しく、そして深く伝えることが難しいと感じているからです。しかし現状は、子供の頃に入門しても中学、高校、大学、それぞれの節目で離れていく門信徒が必ずおり、この現状をいかに乗り越えるか、継続しやすい環境をいかに作るかが喫緊の課題です。

20代の頃、共に本山の道場で汗を流した仲間が今では多くの門信徒を抱えるようになり、このような道院運営の課題について語り合える事は、お互いが人間としても成長していると実感できる瞬間です。また、お互いの門信徒同志が交流する姿を見ると、とても感慨深いものがあります。そして、共に学んだ仲間が全国各地で頑張っている姿に私自身、勇気付けられています。

道院長になろうかと少しでも考えておられる方には、「やりたい事を先延ばしにせず勇気を持って行動に移しましょう!そして、金剛禅の素晴らしさを後世に伝えるために共に頑張りましょう!」と声を大にして言いたいです。