vol.74 大阪狭山道院 道院長 山崎武宏
2021/01/01

410期 中導師 大拳士 六段
大阪狭山道院 道院長心得
生年月日 1974年9月19日
出身地 大阪府大阪狭山市
最終学歴 大阪市立大学経済学部 1997年卒業
職業 会社員(株式会社マクニカ)
拳歴 1983年 大阪狭山道院 入門
1995年 大阪市立大学少林寺拳法部主将
2011年 大阪狭山道院道院長心得
少林寺拳法を絶やしてはならない
前任の道院長が引退を決意された際、地元で40年近く続いた少林寺拳法を絶やしてはならないと思い、道院長交代を決意しました。当時は遠方に住んでいたこともあり、代務の期間に地元に道場兼自宅を建設しました。交代当初は、仕事も忙しい時期でしたが、長く一緒に修練してきた幹部拳士の協力を得て指導体制を確立しました。
「やっていてよかった」と思えるように
拳士が将来社会に出た時に「少林寺拳法をやっていてよかった」と思えるように、自信と勇気と行動力を少しでも身につけられるように、と考えて指導にあたっています。
日々の修練では、易筋行の成果を確認するため、一般財団法人少林寺拳法連盟が主催する大会・行事での演武発表を身近な目標として設定していますが、その先には、「目標に向かって、精一杯努力をすることの大切さ」や「己の背中を見て、後輩は育つという考え方」を肌で感じてもらえるようになることを真の目標として指導を行っています。
幹部拳士には、「自己確立」と「自他共楽」を認識・実践するために、自身の成長に向けた努力をしてもらいつつ、門信徒への指導では、ひとりひとりが目の前の目標に向かって精一杯努力ができるように手分けして取り組んでもらうようにしています。
また、2年に1度は本山の帰山行事へ合宿として参加し、門信徒や保護者に発祥の地で金剛禅に直に触れ、一層の理解を深めてもらうようにしています。
現在、大阪狭山道院は50周年の節目を迎えており、いつか地域の全ての学校に門信徒がいるくらいに広めていきたいです。できれば、一般社団法人少林寺拳法連盟の活動である武道必修化の一環で中学校の正課か、クラブを設立して、幸福運動を進めていきたいとも考えています。
「生涯現役」として
少林寺拳法の指導者として、指導に集中し過ぎて拳士目線を失わないため、また、「生涯現役」を貫くために、所属拳士と共に大会での演武参加を続けています。
職場では、道院長になる以前から同僚や上司に少林寺拳法に関する話をするなどして、金剛禅の教義や道院活動に対する理解が得られるように意識しており、どうしても忙しくなる時期は、相互にサポートし合える関係づくりを心掛けてきました。
家庭では、子供3人が全員拳士として参座していることもあり、少林寺拳法は家族にとって非常に大きな存在です。ただ、週末は幹部拳士との打ち合わせ(少林寺拳法談義)で帰宅が遅くなることもあり、家族の団らんも更に充実させていこうと考えています。
まずは一歩踏み出して
道院長になると、拳士では味わえない「他人の成長が自分の成長につながる」という貴重な成長の機会が自然に得られます。
道場の確保や、仕事・家庭との両立も気になるところだとは思いますが、「生涯をかけた長い長い人づくりの道」というものは望んでもなかなか得られないことだと思います。思い切って始めてみると意外とできてしまうものです。まずは一歩踏み出してはいかがでしょうか!