vol.77 東大阪孔舎衙道院 樋口和宏道院長
2021/07/01
生年月日1983 年4 月6 日
出身地:大阪
最終学歴:神戸学院大学 法学部 国際関係法学科 卒業
拳歴:1992 年 大東道院入門
2002 年 神戸学院大学少林寺拳法部に入部
2010 年 仕事先の近くの東広島道院にお世話になる
2011 年 帰阪し大東道院へ復帰
2015 年 東大阪孔舎衙道院の道院長に任命(32 歳)
2020 年 大導師・大拳士 允可
道院長になったきっかけ
私は、東大阪孔舎衙道院の前身である大東道院で、小学生から少林寺拳法を始めました。大学や就職で少し道院からは離れていたのですが、2011 年に帰阪し復帰したところ、修練場所の都合などもあり、そろそろ道場を閉めるという話を聞きました。その時に、前道院長の磨家先生より道院長をやってみないかとお話を頂きました。このタイミングでお話が来たのは偶然ではないな、と考え準備を始めると、修練場所も確保でき、職場の理解も得られましたので、これはやるしかないなと。さらに、磨家先生からは「やってみて、ダメやったらやめたらいいよ」という言葉を頂き、気持ちが少し軽くなり、道院長になる決心がつきました。今考えると、磨家先生に上手く乗せられたのかもしれません。
「拳士主体」の修練
道院では、毎回リーダーを決め、その日の目標を定めて修練を行うよう指導しています。できるだけ自分たちで何を学ぶかを主体的に考えてもらい、「教えてもらう」のではなくて、自分から「学ぶ」気持ちを持ってもらうことを大切にしています。指導法と言えるほどの実力はまだありませんが、他のスポーツや武道からも様々な練習法を取り入れています。少林寺拳法の基本をおさえたうえで変化をつけることで、できるだけ飽きない練習を心掛けています。
道院長としての喜び
道院長になってからは、自分よりも拳士の成長を見ることが一番嬉しいです。私が道院長になって初めて入門してくれた小学生の拳士が、高校受験で合格発表を見に行ったあと、その足で私の所へ合格を報告しに来てくれたことがありました。そのはにかんだ笑顔は忘れられません。
また、先日、拳士に「樋口先生は100 歳になっても先生やっていそう」と言ってもらったので、100 歳まで道院長をやりたいと思っています。その時は、今は小学生の拳士たちも70 歳くらいになっていますが、一緒に修練ができたら、これ以上嬉しいことはありません。
仕事や家庭との両立
専有道場は、会社と同じ建物にあります。そのため、少林寺拳法の活動にも理解を頂いており、ご協力頂きながら両立を図っております。修練日は、皆が寝静まってからの帰宅となり、家族に負担は掛けていると思います。そのため、休みの日などは家事を交代したり、子どもを公園に連れて行ったりと、できるだけ家族サービスが出来るように心掛けています。実際にどれだけできているかは不明ですが、頑張ります! 少林寺拳法の教えは、道場内に留まりません。自分と周りの人が幸せでいられるように考え行動することは、どの場面でも大事です。そのためにも、自分のできることを増やそうと色々勉強しています。
道院長を目指すあなたへ
道院長になるにあたって大事なことはたくさんあると思いますが、やはり「気持ち」は大切です。「道院長になりたい」という強い気持ちと、「失敗してもいい」という軽い気持ち。私はこの2つでやってきました。失敗もたくさんしてきました。でも、大丈夫です。一生懸命やっている姿を周りは見ています。道院長は「一人」ですが「独り」ではありません。これから、道院長になれるというタイミングがくると思います。その時は、是非勇気を出して一歩踏み出してください。拳士の時に見られなかった景色に驚いてください。道院長は大変ですが、その分楽しいことも多いですよ。待っています!