vol.78 播州志方道院 松野剛道院長 

2021/09/01

播州志方道院 道院長 松野剛

生年月日 昭和52617

会社経営

拳歴

19846月加古川西道院 入門

200710月播州志方道院 転籍

20094月兵庫武道専門学校 入学

20114月副道院長 任命

20144月播州志方道院 運営許可(道院長 任命)

20216月新道場開設

播州志方道院 道院長 松野剛

・道院長になったきっかけ

自分が道院長になることを意識したのは、兵庫地区武専に入学したことが大きなきっかけです。そこでの経験は、私の人生に多大な影響を与えてくれました。老若男女、様々な仲間と交流をする中で触れることができた、拳士や各講師の先生方の考え方や技術は、どれをとっても刺激的で、非常に有益でした。また、師である北田政和元道院長、幼少期の師である堀尾秀治元道院長という、二人の師の存在が具体的な目標であり、道院長を目指すきっかけとなりました。

・三つの軸

道院長になったばかりのころ、指導方針について非常に悩みました。先輩の先生方にお話を聞き、色々なことを学びながら、最終的に播州志方道院では次の三つの軸を作りました。一、拳士の主体性(例:決めごと等が必要になった場合は、年代に関係なく拳士自らが考え決めていく。道院長は、アドバイスはするが決めず、拳士が決めた事柄を尊重する。) 二、小さな成功体験(例:小さな変化を心の底から褒める。子供たちには、上辺だけの誉め言葉はすぐ見抜かれます。) 三、メリハリ(例:練習中は真剣に取り組み、休み時間は拳士たちと一緒に遊んだり、お話をしたりする。) この三つを軸に、指導をすることを心掛けています。

・道院長の幸せ

道院長としての幸せを感じるのは、拳士の成長を目の当たりにできることや、ゴールデンエイジの大切な時期にその成長に関わっていると実感できるときです。また、保護者がそれぞれの視点で感じた拳士の成長を、私に話してくれるときに見せる笑顔は、とても励みになります。拳士たちが、修練の時だけではなく、自分自身の生活に道院で学んだことを生かしているということが解った時は、道院長冥利に尽きます。

・地元に貢献できる人材を

播州志方道院では、地域との交流に重点を置いています。道院は、加古川市の中でも特に少子高齢化が深刻な地域にあるため、夏祭りの夜店参加、ステージ出演、お手伝いに加え、様々な地域のイベントに参加しています。このような取り組みを積極的に行うことで、少林寺拳法が地域の活性化に役立つ存在になれば良いと考えております。イベント参加だけが交流ではありませんが、このような取り組みを行っていると、武道専門学校で仲良くなった仲間たちが、地域の垣根超えて手伝ってくれることがあり、拳士間の仲間意識の高まりとともに、門信徒の地域愛の育成に繋がり、将来、地元に根強く貢献できる人材に育ってほしいと願い交流を続けています。

・想いと共に行動する

練習場所の確保は、全国的にとても難しい課題だと思います。我々の専有道場は、約20畳の広さです。近年、拳士が増えたことで練習場所が手狭になり、新たな場所の確保が必要となりました。約二年前から交渉を始め、最近、契約を締結いたしました。途中で諦めかけましたが、費用面、運営面等、色々考えた結果、「想いと共に行動する。」 そう自分に言い聞かせ奮起いたしました。あとは行動あるのみでした。

・将来、道院長を目指す全国の拳士へ

武専や本山で行われる講習会に是非参加してください。参加にすると、他の拳士や講師の先生方と交流ができ、それが非常に良い刺激になると思います。皆様が将来道院長になり、開祖の志をつなぐ存在になられるよう願っております。