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vol.9 SDGs(持続可能な開発目標)~私たちに今できる事~

2020/12/11

皆さまお元気でしょうか? 

今年もあっという間に12月になり一年の総まとめの時期となりました。今年を振り返りますと、新型コロナウイルスの影響で今までに経験したことのない速さで「変化」に対応しなければならない一年だったように感じます。

 

私は、新型コロナウイルスが人類に教えてくれたことがある、と捉え方をポジティブに変換しています。それは「営みを続けることの意味」です。

 

諸行無常」という言葉の通り、全ての物事は絶えず移り変わり、形をとどめていないのだという事を、この一年、改めて気づかされたようにも感じます。

変わり続ける世の中にあって、営みを続けることを大事にしたいと考えたとき、国連の掲げるSDGs※1のことを想起せずにいられません。SDGsについて、自分にできる事は何だろう? 少林寺拳法にできる事は何だろう? …と真剣に考える機会となりました。

 

テレビやメディアではSDGsの綺麗な情報ばかりが目に入ります。

現実には2018年7月に発表されたSDGs達成ランキングにおいて日本は未だ156カ国中15位。日本は、17の目標のうち、達成されていると評価されたのは、「目標4:質の高い教育をみんなに」のひとつのみ。そのほかの目標は未達成となっています。

 

SDGsの17のゴールを達成するために、ひいては達成した先にある「持続可能な社会」を人類が営み続けるためには、国家・企業の取り組みが必要であることは当然ですが、一人ひとりが他人事ではないと受け止めることもまた重要です。

ただ国や制度に身を委ねるのではなく、「自分にできることは何か」を日々生活の中で考えてみる。その判断を正しく行う為に、客観的な情報を収集し、偏らない知識を培っていく。そういうことが大事なのではないでしょうか。

私には娘が三人います。父として未来に思いを馳せたとき、娘たちにどんな世界で成長してもらいたいかを考えると、「SDGに繋がる私のとるべき行動」というのが見えてくる気がします。包装資材や消耗品を捨てずに済む方法はないか、とか、排水・廃材などを少なくする方法はないか、とか、家庭の行動の中でもほんの少し何か積み上げられるのではと思えてくるのです。

大事な人には、争いや差別の中ではなく、互いに笑顔で助け合える社会で育ってもらいたいですよね。だから、父として、一人の大人として。身の回りから持続可能な世界に向けて、“ほんの少し”を積み上げていきたいと思います。

 

人々が自分勝手な楽を求めるのではなく、お互いを助け合うことで無駄なエネルギーを消費せずに済む…。少林寺拳法の原点であり、教育理念である「半ばは自己の幸せを 半ばは他人の幸せを」という言葉は、地球と人類のサステイナブルな未来に寄与できる可能性を含んでいると信じています。

最後に、皆様におかれましては時節柄、多忙のことと思いますが、くれぐれも体調を崩されませんように、ご自愛のほどお祈り申し上げます。よいお年をお迎えくださいませ。

 

※1 SDGs…2015年9月の国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」に記載された、2030年までに持続可能でよりよい世界を目指すための国際目標であり、17のゴール・169のターゲットから構成され、地球上の「誰一人取り残さない(leave no one behind)」のこと。

 

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