2018年4月 TOPICS

少林寺拳法創始70周年記念事業で皆さまより寄せられた義援金を各団体に届けました報告をさせていただきます。
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■「ロハス南阿蘇たすけあい」様へ
4月3日、熊本県南阿蘇村で活動する「ロハス南阿蘇たすけあい」の皆さまへ届けて参りました。
井出順二代表理事に目録を手渡し、復興の進み具合・活動の様子などをお聞きしました。その後、紹介者である藤本道院長(阿蘇白水道院)の案内で、被災地を視察しました。

 私は約10年前にこの地を訪れたことがあったのですが、ところどころ山肌が削れて工事現場が点在し、雰囲気がかつてと違うことに驚きました。震災・豪雨被害の爪痕はいまも生々しく、復興が一筋縄ではいかないことを思い知りました。

 また、目に見えない問題も多く残されています。畜産や農産は、仮に見た目が元通りになったとしても生産量が以前の規模に戻るには時間がかかります。加えて、後継者不足の問題も深刻です。
 南阿蘇村には、大学の農学部がキャンパスを構えていたのですが、今は徹底され閑散としています。残されたのは、真新しい学生向けのアパート群です。

 井出理事長からは、行政との連携の難しさや個人(民家)の復旧が追い付かないことなど、多くの苦労話をお聞きしました。初めの震災からもうすぐ二年になりますが、いまロハス南阿蘇たすけあいで活動しているのは、全員が熊本県外からやって来た方々だそうです。(井出理事長は兵庫県出身)
 まだまだ助け合いの必要な状況です。少林寺拳法グループとしても引き続き、できることを探していかなければと思いを新たにしました。
(実行委員長  倉本 亘康)


■「ハタチ基金」事務局様へ
少林寺拳法創始70周年記念事業で皆さまより寄せられた義援金を、3月28日、東京都高円寺にある「ハタチ基金」事務局様へ届けて参りました。

「ハタチ基金」は、東日本大震災の被災地の子どもたちに寄り添い、20年間継続的に支援を行う基金で、被災地で子どもたちへの支援活動をする団体への助成を行っています。ここ最近では子どもたちの「心のケア」「教育機会や学べる場の提供」を行っている団体を支援されています。

時間とともに人々の震災への記憶はだんだんと風化していきます。そうしたなかで活動を20年間継続していくことに取り組まれており、今回の義援金贈呈を大変喜んでいただきました。

また、東日本大震災の発生直後より拳士有志が行ってきた支援活動や、人づくりという少林寺拳法の教育のあり方にも共感していただきました。

 「生きる力」をキーワードに橋が架かり、この橋が支援を求める方々へと繋がっていくことを念願します。

ハタチ基金 https://www.hatachikikin.com
(少林寺拳法創始70周年記念事業実行委員会)