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2013/02/01

vol.26 道を行くための本当の「力」とは

vol.26 道を行くための本当の「力」とは

古代中国の金文には道という字は「ゆきがまえの中に首」と書いてあった。首を携えて道を行くという会意であるが、外族との境界を出ていくときに除災のために敵酋の首を携えていったようだ。自族の境界を出るには命懸けの覚悟が必要だった。道を行くにあたっては相応の生き抜く「力」が必要だということである。人は、安楽に…

2012/12/01

vol.25 教えを生かす

vol.25 教えを生かす

我々門信徒にとっての「道」とは何か。私は金剛禅(開祖)の教えを日常生活や人生に生かすことだと考えております。しかし、私も含め我々は本当に日常生活や人生に生かしているのでしょうか。まず金剛禅のあり方について確認します。金剛禅の教えとは力(理知)と愛(慈悲)。思いと行動。それが一体の状態こそ、人間の考え…

2012/10/01

vol.24 法縁

vol.24 法縁

自分のこれまでを振り返ってみると、人生のあらゆる面で「法縁」というものがいかに深く関わってきているか、そして縁によって生じた多くの人との出会いに、いかに自分が生かされているかを改めて実感します。開祖は縁について木に例え、「同じ種類、同じ大きさの木を植えても、その1本1本が植えられた場所、環境状況によ…

2012/08/01

vol.23 自他共楽への道

vol.23 自他共楽への道

少林寺拳法は単なる武道ではない、霊肉一如の修行法であり、健康増進と精神修養と護身練胆の三徳を兼備した行であると幾度となく口にしてきた。この少林寺拳法の本質が何故に「金剛禅宗門の行である」と示されたのか開祖の思いを忖度し、自分自身への納得と信念にしたいと思う。三徳に示された「健康増進」は、少林寺拳法の…

2012/06/01

vol.22 今は幸せ?

vol.22 今は幸せ?

2012年1月7日、本山で「道院長勤続30年」の表彰を受けた。1982年10月24日、師家より正認証の許可を受けたときから、「一生続ける覚悟」であった。だから30年というのは一つの通過点にすぎない。しかし、節目として「よくここまで頑張ってこれたな」と自画自讃している。もちろん、家族や法縁有志の理解と…

2012/04/01

vol.21 拳禅一如の道

vol.21 拳禅一如の道

1963年5月、少林寺拳法に出会い、技の魅力に惹かれた。そして開祖(管長)を知り拳禅一如の道を通して教えとしての金剛禅を学び、開祖の生きざまと信念を見聞することができた。開祖の全身全霊を込めた人づくりに懸ける「志の高さ」と「思いの強さ」が人を惹き付け、開祖に共感していく先輩方の背中を見て自分もと思い…

2012/02/01

vol.20 共に正道を歩こう

vol.20 共に正道を歩こう

少林寺拳法とは何か?言うまでもなく、それは、金剛禅の護身練胆、精神修養、健康増進の三徳を兼備した行である。開祖は、戦争を生き、敗戦後の混乱期に中国から帰国し、亡国と化するが如き日本の姿を目の当たりにした。そこで、祖国復興に役立つ人間を育成しようと決心して少林寺拳法を創始し、道を説いたのである。少林寺…

2011/12/01

vol.19 道半ばの精神

vol.19 道半ばの精神

大学時代からの友人に藤高郁夫という男がいる。彼は、和太鼓のプロ集団「TAO」の代表を務めている。最近になって、海外や日本のメディアに多く出るようになった。中国語で「道」のことをタオと発音する。最初は、日本の伝統芸能である太鼓や笛などを中心に演奏していたが、1995(平成7)年に愛知県小牧市から大分県…

2011/10/01

vol.18 時代の変化と組織改革

vol.18 時代の変化と組織改革

開祖が志を立て金剛禅教団を設立し64年の時を迎えようとしている。紛れもない唯一無二の教団と成り、道はできた。ダーヴィンは言う。「時代に最も適応できる生き物が生き残る」。今回の改革は正に生き残りを賭けた改革である。それは時代の変化であり、社会の変化への対応である。教団組織の使命、責任として社会の変化に…

2011/08/01

vol.17 自分の前に道はなく、後ろに道ができる

vol.17 自分の前に道はなく、後ろに道ができる

画家、彫刻家であり詩人の高村光太郎の詩に、「僕の前に道はない 僕の後ろに道は出来る ああ自然よ 父よ」という有名な一節がある。彫刻家光雲の子として、その作風や生き様を見てきたはずの芸術家光太郎の呻きにも似た詩であるが、この一節は道というものを考えるうえで核心をついている。また昔、ある先達から「親の生…

2011/06/01

vol.16 良好な関係で社会とのつながりを

vol.16 良好な関係で社会とのつながりを

禅の公案集『無門関』に、次のような問答がある。 新入りの僧が師匠に教えを乞うた。 新入り「一つ尊いお示しを頂きたいと思います」 師匠「食事は済んだか」 新入り「はい」 師匠「それでは、茶碗を洗っておきなさい」このとき新入りの僧は悟りを得たという。この問答は、仏法が日常生活とはかけ離れたところにあるの…