一期一笑

2009/05/01

vol.04 「翌檜」……あすなろ

vol.04 「翌檜」……あすなろ

今日もまた、練習場の外にも聞こえる甲高い子供たちの気合い……息子二人と入門してはや1年半がたちました。最初、恐る恐る参加してどうしたらいいのかわからなかった息子たちが、今ではすっかり溶け込み仲間と走り回っている姿は、感動以外の何物でもありません。東京都大会に加えていただいた息子は、未熟ながらもものお…
あ・うん こぼればなし

2009/04/01

vol.03 幸齢者教室

vol.03 幸齢者教室

左の写真は、1月22日、東京別院新春法会の一コマ。東京別院・幸齢者教室の参加者の皆さんによる演武披露です。最初、秋吉別院長から新春法会での演武披露を伝えられた時、「えーっ」「無理です~」という声もありましたが、互いに励まし合い、助け合い、密かに自主練を重ねていたようです。当日、来賓や参加者の見守る中…
法を問い学を修める

2009/04/01

vol.3 他者のせいにせず 他者とともに生きることを楽しむ

vol.3 他者のせいにせず 他者とともに生きることを楽しむ

2005年2月26日の夕刻、霙交じりの中を斎場に急いだ。かねてより治療中の身であることは存じ上げてはいたが、本山でもしばしばお見かけし、お体を案じられて聞かれる方にはいつも先生らしい飄々としたご様子でお応えになっていた。先生は、厳密な意味でわたしの師ではない。技については、かつて地方武専に出張教員と…
一期一笑

2009/03/01

vol.03 思わず出た目打

vol.03 思わず出た目打

私は、春に不審者に出会いました。時間を忘れて友達と遊んでいたので、少し暗くなり始めていました。家の近くまで来たとき、自転車に乗った男の人が近づいてきて、突然声をかけてきました。「お母さんが事故を起こして病院に行ったから、一緒に病院へ行こう」と。「お父さんに連絡して聞いてみます」と言ったら、その男の人…
法を問い学を修める

2009/02/01

vol.2 身を整え心の清澄を図る

vol.2 身を整え心の清澄を図る

本山回廊から剃髪の教員の穏やかな声が聞こえる。「心ヲミガクヨウニ 一生懸命ベン器ヲフキマショウ」。その声を受けてか、学生の作務が静かに行われる。本山と同じく、道院においても鎮魂行に先立って作務が行われる。修練に先立つ作務は、修行の環境を自らつくる修行であり、修練後の作務は、修行のときを得たことへ感謝…
あ・うん こぼればなし

2009/02/01

vol.02 指導者の心意気

vol.02 指導者の心意気

2008年道院長研修会のプログラムには、「2009年、開祖の志を現代に生かすには、指導者として何をしなくてはならないか」をテーマに、年代毎に編成された班で討議を行う時間がありました。誌面では紹介しきれなかったその討議発表結果の一部を紹介したいと思います。●20~30代 環境が整った中で少林寺拳法の指…
一期一笑

2009/01/01

vol.02 私の居場所

vol.02 私の居場所

流れる汗も気にせず思いっきり体を動かす。何て爽快なのだろう。どんなに疲れていても、学校で嫌なことがあっても、私の足は稽古に向かうときに軽快になる。そこに私の居場所があるからだ。鎮魂行では、まだ読本や教典を持っていない新入門の子のところに、気づいた子がさっと行って読本を貸したり、相手が小さい子だと、読…
法を問い学を修める

2008/12/01

vol.1 自ら求めて魂を鎮める行をなすもの

vol.1 自ら求めて魂を鎮める行をなすもの

朝早く本山を訪れ、ある職員に面会を求めたときのことである。就業開始にはまだかなり間があったが、そのときの返答は、「今、鎮魂行をしております」というものであった。私は、少し驚き、少し感動した。鎮魂行は、易筋行に先立って行われる一連の儀式と思われがちであったから。そして、専従職員と呼ばれるように、彼らは…
あ・うん こぼればなし

2008/12/01

vol.01 未来への飛躍

vol.01 未来への飛躍

4月から準備を始め、11月にようやく日の目を見た金剛禅総本山少林寺広報誌「あ・うん」。企画を練り、じっくりと時間を掛けてつくりあげました。まだまだ、改善の余地がたくさんありますので、広報誌を読まれた皆さんの感想をぜひお聞かせください。さて、今回のこぼれ話は表紙ついて。美しい風景の写真で毎号表紙を飾り…
一期一笑

2008/11/01

vol.01 自転車男

vol.01 自転車男

東京・高島平道院の少年部に所属するY君は、よくいえばものおじしないのだが、要は「態度がでかい」小学生だ。初夏のある日、練習の後に皆でジュースなど飲んでいると、駅の高架下から声がした。「あ、Yだ。おおい、助けてくれよぉ」 何だろう、と振り返ったときには、Y君はペットボトル片手に、既に走り出していた。喧…