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法を問い学を修める

2014/10/01

vol.36 釈尊の言葉「法句経」(下)

vol.36 釈尊の言葉「法句経」(下)

「法句経」には後の世まで仏教の理法とされる重要な言葉も述べられている。三帰依・四諦・八正道についての句を列挙してみよう。「仏陀と達磨(ダルマ=ダーマ)と僧伽とに帰依するところの人は正しい智慧を持って四つの尊い真理を見ることができる」(190)「四つの尊い真理とは、人生の苦しみなること、その苦しみが何…
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2014/08/20

vol.35 釈尊の言葉「法句経」(中)

vol.35 釈尊の言葉「法句経」(中)

前号に記したように、釈尊は極めて個人主義的といえるほど峻厳な「自己」を求めている。そのような自己を確立しようとすれば、とかく自己に甘い人間のことであるから、日々、自己の非を見逃し、知らず知らずのうちに、甘い自己弁護をつくり上げていく。その反省の漏れを救うために、集団による監察や抑制はどうしても必要と…
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2014/06/20

vol.34 釈尊の言葉「法句経」(上)

vol.34 釈尊の言葉「法句経」(上)

聖句「己れこそ己れの寄るべ(略)」と「自ら悪をなさば自ら汚れ(略)」の二句は、「法句経」に拠ったものである。「法句経」は釈尊が自ら説かれた語句を集めたもので、パーリ原文ではDHAMMAPADA(ダンマパダ)という。「ダンマ」とは「法(真理)」、「パダ」は「言葉」で、「ダンマパダ」は「真理の言葉」、ま…
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2014/04/01

vol.33 誰が清濁を判断するのだろう

vol.33 誰が清濁を判断するのだろう

鎮魂行を行うにあたって大切にしなければならない三つのことは何ですかと、聞くことがある。答えられない子供もいれば、知っているぞとばかりに他の人への質問を取って答える子供もいる。「大きな声で」「自分に語りかけるように」「みんなと合わせて」すること。そう言っている。自分に語りかけるためには、意味が分からな…
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2014/02/01

vol.32 花咲じいさんは毎朝掃除をする

vol.32 花咲じいさんは毎朝掃除をする

春になると、私の家の前の学校の桜がいつもと変わらず咲き誇る。多分、次に来る春もそうに違いないだろう。夜、仕事を終えて、家に帰って自動車から降りるとき、ふと見とれてしまう。確かに、桜の木の下には、死体とはいわないまでも妖艶なものが埋まっていそうに思える。学校のフェンスから乗り出すように枝を出す桜は、私…
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2013/12/01

vol.31 無始よりこのかた……

vol.31 無始よりこのかた……

修練を終えて汗だくの道衣のまま道場に座り込んでの話。「宗派や無宗教かどうかにかかわらず『われわれはどこから来たのか われわれは何者か われわれはどこへ行くのか』などということを人は考えるものだね。鎮魂行のある言葉に来ると時折そう思う」と彼は言った。それはゴーギャンの絵の題。ゴーギャンは11歳から5年…
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2013/10/01

vol.30 ダーマ信仰について

vol.30 ダーマ信仰について

今回は、ダーマ信仰についてです。“てんち くおん の おおみちから”であるダーマ。このダーマを我々は、礼拝しています。これはどういうことでしょうか? 礼拝詞から少し考えます。我々は、自らの罪咎、それも、無始よりこのかた続いてきたもろもろの諸元たる罪咎(煩悩)があることを認め、悉くざんげし、三宝、すな…
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2013/08/20

vol.29 幸福運動についての一考

vol.29 幸福運動についての一考

数年前の7月、病院など通ったことのない妻が、数日前より体調を崩し、その朝、目の前で倒れました。救急車を手配し搬送されましたが、すぐに帰ってくるものと思っていました。しかし現実はそこから6か月の入院となりました。最初の40日は集中治療室で生死をさまよい、私もその間は、その前の待合ソファーで寝起きを共に…
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2013/06/01

vol.28 人間性で伝える“真意”

vol.28 人間性で伝える“真意”

兵庫県西宮市に県立芸術文化センターがあり、そこの・兵庫県芸術文化協会芸術監督(音楽)に佐渡裕氏が就任されています。ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の定期公演に招かれ、ショスタコーヴィチの交響曲第五番を振ったのは国内でも広く報道されました。日頃は音楽に触れる機会は少ないのですが、楽しく、そして、一流…
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2013/04/01

vol.27 金剛禅の布教

vol.27 金剛禅の布教

「日本に伝わった禅宗の発祥の寺は、洛陽にある少林寺(嵩山少林寺)である。えっ? 少林寺が禅宗の大本山なのかと驚くだろう。そうなのである。少林寺と聞くと日本人はすぐに少林寺拳法を思いつく。この少林寺拳法が、後に台湾・沖縄経由で日本に伝わり古武道や拳法そして空手(=唐手)となったのである。この事実も案外…
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2013/02/01

vol.26 道院長としての優れた質

vol.26 道院長としての優れた質

開祖が目指された「人づくりによる国づくり」、その人づくりの要は人間の持つ霊性を高め、誰もが持つ無限の可能性を信じて、日々精進、努力することに尽きます。そして、その先頭に立つ道院長には、優れた指導者としての多くの優れた資質が求められます。しかし、優れた指導者の持つ優れた資質とは、実は指導者となるための…
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2012/12/01

vol.25 ことばのちから

vol.25 ことばのちから

今からちょうど100年後の、2112年9月3日は、ドラえもんが子守り用ネコ型ロボットとして誕生した日です。ドラえもんは、勉強もだめ、スポーツもだめ、ジャンケンさえ勝ったためしがない、そんな腑甲斐ないご先祖様の、のび太を大改造するため、のび太の孫の孫(玄孫)が未来から二十世紀に送り出し、面倒を見させる…